2008年11月20日
中性子線 がん治療に期待 パート3
深部には届かず
中性子線は1回から数回の照射が基本。がん細胞を狙って攻撃するため、副作用や後遺症も起こりにくい。陽子線や炭素線などを使った放射線治療が正常細胞にも障害を起こす可能性があるのとは大きく異なる。
ただ、BNCTも万能ではない。体の表面から5センチ以上深い部分には中性子が届きにくく、治療効果を得にくい。
治療拠点も限られる。中性子線を発生させるためには原子炉が必要で、対応できるのは京大原子炉と日本原子力研究啓発機構の研究炉(茨城県東海村)のみ。
原子炉を使わずに中性子線を発生させる小型加速器の研究開発も進んでいる。将来的には大学病院などに設置される見通しだ。
中性子線は1回から数回の照射が基本。がん細胞を狙って攻撃するため、副作用や後遺症も起こりにくい。陽子線や炭素線などを使った放射線治療が正常細胞にも障害を起こす可能性があるのとは大きく異なる。
ただ、BNCTも万能ではない。体の表面から5センチ以上深い部分には中性子が届きにくく、治療効果を得にくい。
治療拠点も限られる。中性子線を発生させるためには原子炉が必要で、対応できるのは京大原子炉と日本原子力研究啓発機構の研究炉(茨城県東海村)のみ。
原子炉を使わずに中性子線を発生させる小型加速器の研究開発も進んでいる。将来的には大学病院などに設置される見通しだ。
Posted by エリック at
13:55
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2008年11月17日
中性子線 がん治療に期待 パート2
国内で400例実施
BCNT(ホウ素中性子捕捉療法)はがん細胞が取り込みやすいホウ素化合物をあらかじめ投与し、放射線の一種である中性子線を発生させて患部に照射する。中性子とホウ素が反応して出来る別の放射線が、がん細胞のDNAを断ち切り死滅させるが、正常な細胞は傷つけない。
京大の小野公二教授は「がん細胞だけを狙い撃ちできる次世代の放射線治療」と評価する。
まだ、安全性や有効性を検証する臨床研究段階で治療費はかからない。実施例は国内で役400例になる。
宮武准教授が現在対象としているのは主に悪性脳腫瘍。
特に悪性度が高い神経膠芽腫でも延命効果があったという。外科手術と抗がん剤、エックス線を組み合わせて治療しても大半が約1年で亡くなるが、再発患者でなければBCNTで2年以上生存した人も多く「完治も期待できる」(宮武准教授)
パート3へ続く・・・
BCNT(ホウ素中性子捕捉療法)はがん細胞が取り込みやすいホウ素化合物をあらかじめ投与し、放射線の一種である中性子線を発生させて患部に照射する。中性子とホウ素が反応して出来る別の放射線が、がん細胞のDNAを断ち切り死滅させるが、正常な細胞は傷つけない。
京大の小野公二教授は「がん細胞だけを狙い撃ちできる次世代の放射線治療」と評価する。
まだ、安全性や有効性を検証する臨床研究段階で治療費はかからない。実施例は国内で役400例になる。
宮武准教授が現在対象としているのは主に悪性脳腫瘍。
特に悪性度が高い神経膠芽腫でも延命効果があったという。外科手術と抗がん剤、エックス線を組み合わせて治療しても大半が約1年で亡くなるが、再発患者でなければBCNTで2年以上生存した人も多く「完治も期待できる」(宮武准教授)
パート3へ続く・・・
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15:42
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2008年11月12日
中性子線 がん治療に期待 パート1
最新のがん治療情報を見つけましたので、ご案内します。
内容が多いので4回に分けてお送りします。 では、第1部のスタートです。
中性子線を使ってがんをたたく「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)が、治療の難しい脳腫瘍や顔、口腔のがんに効果的だとわかってきた。
神奈川に住むTさん(20歳)は3年前、思い当たる節がないのにものを良く落とすようになった。疲れが溜まったのだろうと様子を見ていたが、ある日、夜中に痙攣を起こし、救急車で総合病院へ搬送された。悪性脳腫瘍と判明、手術で患部を切除したが、複雑に入り組んだ病巣を全て取り切ることは出来なかった。
中性子線をあてる放射線治療があることを知り臨床研究に取り組む大阪医科大学脳神経外科の宮武伸一准教授に診てもらった。京都大学原子炉実験所(大阪府熊取町)まで出向き、BNCTを1時間かけて受けた。再発は見られず、今は社会復帰の準備中だ。
BNCT治療に取り組む主な大学
(京大か原子力機構の施設を使う)
・京都大学(原子炉実験所)
・大阪医科大学(脳神経外科・歯科口腔外科・耳鼻咽喉科)
・大阪大学(第2口腔外科)
・筑波大学(脳神経外科)
・徳島大学(脳神経外科)
・川﨑医科大学(放射線科)
次回に続く
内容が多いので4回に分けてお送りします。 では、第1部のスタートです。
中性子線を使ってがんをたたく「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)が、治療の難しい脳腫瘍や顔、口腔のがんに効果的だとわかってきた。
神奈川に住むTさん(20歳)は3年前、思い当たる節がないのにものを良く落とすようになった。疲れが溜まったのだろうと様子を見ていたが、ある日、夜中に痙攣を起こし、救急車で総合病院へ搬送された。悪性脳腫瘍と判明、手術で患部を切除したが、複雑に入り組んだ病巣を全て取り切ることは出来なかった。
中性子線をあてる放射線治療があることを知り臨床研究に取り組む大阪医科大学脳神経外科の宮武伸一准教授に診てもらった。京都大学原子炉実験所(大阪府熊取町)まで出向き、BNCTを1時間かけて受けた。再発は見られず、今は社会復帰の準備中だ。
BNCT治療に取り組む主な大学
(京大か原子力機構の施設を使う)
・京都大学(原子炉実験所)
・大阪医科大学(脳神経外科・歯科口腔外科・耳鼻咽喉科)
・大阪大学(第2口腔外科)
・筑波大学(脳神経外科)
・徳島大学(脳神経外科)
・川﨑医科大学(放射線科)
次回に続く
Posted by エリック at
11:41
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